仮設マニュアル VOL16
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180 パイプサポートを型わく支保工として使用する場合に、特に注意しなければならないことは、コンクリートの打設中に生ずる変位と倒壊である。 この事故を未然に防ぐためには、次に述べる事項について注意しなければならない。〔1〕組立図の作成組立図の作成に当たっては、次のことに留意しなければならない。⑴ 組立図は、大引き、支柱、はり、つなぎ、筋かいなどの部材の配置、取付方法および寸法および寸法が示されたものでなければならない。⑵ 上記組立図における支柱の配置間隔などは、鉛直荷重(コンクリート、型わく、根太、大引きなどの量に型わく1㎡につき150㎏以上の作業荷重を加えた荷重)より計算された支柱に加わる荷重が、その支柱の許容支持力をこえないように決定しなければならない。⑶ 水平つなぎ、筋かいなどについても、これらの部材、その取付部およびその継手が、3・5〔3〕の水平荷重に対し安全であることを検討されたものでなければならない。〔2〕使用材料の点検⑴ 設置に先立ち、あらかじめパイプサポートを点検し、へこみ、曲がり、腐食、ガタ、受板および台板の曲がりなど有害な損傷や欠陥のあるものを使ってはならない。  欠陥のあるパイプサポートを混用すると、その部分のサポートが倒壊するばかりでなく、まわりのサポートに負担がかかり連鎖的に倒壊することになるので注意が必要である。⑵ パイプサポートの差込ピンは、専用のピンを必ず用いること。3・1〔3〕で述べたように、差込ピンの材質、寸法はパイプサポートの強度に重要な影響を与えるので、鉄筋やセパレーターなどの間に合わせたもので代用すると、そのサポートは強度を保証されないことになる。⑶社団法人仮設工業会の認定品のパイプサポートを使用しているか確認する。〔3〕組  立⑴ 地盤の突固め、敷角の使用、必要があればコンクリートの打設、くいの打込みなどパイプサポートの沈下を防止するための措置を構ずること。⑵ パイプサポートの脚部の固定、根がらみの取り付けなどサポートの脚部の滑動を防止するための措置を講ずること。⑶建て込まれたパイプサポートの上部は、有効に固定されなければならない。パイプサポートパイプサポート組立上の注意事項

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